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【医療】平成28年度第2回糖尿病療養指導研修会

日  時 : 平成 28 年 11 月 3 日 (木)
場  所 : 熊本県立大学(中ホール)
午前の部 講演1 「糖尿病専門医が見た原発事故~震災後の心と体のケアを考える~」
講師 医療法人たねだ内科クリニック 院長
日本糖尿病学会専門医・指導医 種田 嘉信先生
  講演2 「東日本大震災を経験して~震災時の糖尿病看護を考える~」
講師 医療法人たねだ内科クリニック 看護師長
日本糖尿病療養指導士・福島県糖尿病療養指導士
いわき支部副支部長 名城 真弓先生
午後の部 講演1 「当地域における災害時糖尿病ケアへの取り組み~熊本地震を経験して~」
講師 国立水俣市立総合医療センター
糖尿病看護認定看護師 本田 千晶先生
  講演2 「肥後っこスマイルサマーキャンプの活動を知ろう ~小児1型糖尿病患児とその家族への生活指導~」
講師 熊本県立大学 名誉教授
日本糖尿病学会専門医・指導医 福島 英生先生
  講演2 「養指導カードシステムを用いた糖尿病指導、連携の導入経験」
講師 一般社団法人天草郡市医師会立 天草地域医療センター
糖尿病看護認定看護師 今村 敬代先生

報告

医療種田嘉信先生のご講演
福島県いわき市でクリニックをされている種田先生のご講演では、震災の状況についてお話があり、原発事故の避難区域設定や住民の避難状況から、避難区域200km圏内では考える余裕も患者さんにはなかったこと、震災前からコントロールが悪かった人は更に悪化していたそうでした。
それから、強制避難(警戒区域)した患者さんの10%しか薬物療法は継続出来ていなかったが、自主避難した患者さんの83%は「お薬手帳」や「糖尿病連携手帳」を持っており治療の継続に繋がっていたそうです。
日頃からの自己管理と患者教育が重要であると学びました。

 

医療名城真弓先生のご講演
事例を通して今後の取り組みについてお話がありました。
避難所訪問では震災直後の避難所の環境から見えてきたもの、震災時に非常に役にたったものなど提示して頂きました。
患者さんは生きることで精一杯、医療従事者も同じ被災者であるということでした。我々医療従事者は、自分のおかれている状況や病状の理解を患者さんがわかるように携わることが重要であると教えて頂きました。
特に印象に残ったことは、仮設住宅では長期入所すると段々すさんで来られ話しも聞いてくれないという現状があったため、それを打開するために種田先生から週1回決めてお花を届けられたそうです。
心を癒やすのも必要であると教えて頂きました。
患者さんの心情に寄り添い対応していかなければいけないことを改めて学びました。

 

医療本田千晶先生のご講演
熊本地震を経験し、熊本糖尿病支援チーム(K-DAT)としての活動についてお話がありました。
4月23日から被害の大きかった益城地区の避難所を訪問され、血糖測定、糖尿病相談、療養指導などの支援活動を開始され、さまざまな職種と連携して糖尿病療養に携われました。
熊本中央病院西田先生が作成されたインスリンや飲み薬の指導に必要なツールも提示して頂きました。当地域では、地域や職種間で垣根のない連携と療養指導の統一化をはかっておられ、水俣芦北糖尿病療養「もやいの会」水俣出水(鹿児島)糖尿病療養「みなもの会」では看看連携の活動もされておられました。
糖尿病療養指導のレベルアップをはかり患者さんのQOLの向上を目指しておられ、すばらしい取り組みと思いました。

 

医療福島英生先生のご講演
小児1型糖尿病の病態と治療についてお話があり、10歳未満での発症はほとんど1型糖尿病であり、2型は小学校高学年から増えるとのことでしたが、いくつになっても1型は発症するとのことでした。
胸腺でのインスリン発現と免疫寛容の破綻について, インスリンポンプや1型糖尿病患者さんが支払う医療費の比較など多くのことを教えて頂ました。今年は震災の影響にて小児1型サマーキャンプの日程も短くなりましたが キャンプを通して小児患者さんもスタッフも技術の習得をしながら楽しい夏休みの思い出が作れたようでした。
キャンプ準備に関わられた先生方を始め関係者の皆様にも感謝申し上げます。

 

医療今村敬代先生のご講演
指導の個別性や継続性に重点を置き、使いやすく、さらに指導を受ける患者さんにとっても分かりやすく治療に前向きな気持ちになれるような教育用資材「糖尿病療養指導カードシステム」が日本糖尿病協会より開発されており、天草地域医療センターではそのカードを導入されたそうです。
カードシステムの仕組みから、使用した患者さんの症例を提示し使い方について教えて頂きました。
莫大な量のカードから患者さんに あわせた組み合わせはどのようにされているのか質問もありました。
初回は基本についてのカードを使用し、患者さんとやりとりをしながらカードをチョイスされておられ、日常生活に必要な知識の習得ができ療養行動に繋がり有効であったそうです。
増え続ける糖尿病患者さんの療養指導に役立つお話でした。

 

熊本地震では2度にわたる震度7の強い揺れにより多くの命が奪われ、震災関連死にも及びました。
地震大国であるためいつどこで起こってもおかしくない状況ですが、 日々の備えや災害対策が必要であることを改めて感じました。
今回は多くの看護師さんに参加頂き、総勢130名の出席でした。
ご講演頂きました種田先生、名城先生、本田先生、福島先生、今村先生ありがとうございました。